【利益を増加させる経営】 

原価計算なしでは販売価格を決定できない





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 販売価格と原価計算

1.販売価格を決定する


商品を仕入れて販売するような業種の場合は
仕入価格に期待する粗利益を乗せて決定すれば良いのだと思います。

販売価格を決定する場合
仕入価格700円、期待粗利益率が30%とします。

販売価格は700円÷(1−0.3)=1000円で、粗利益300円。
粗利益率=粗利益高÷販売価格ですから
300円÷1000円=30%となります。

次のような方法で粗利益率から販売価格を決定するのは誤りです。
700円×(1+0.3)=910円で、粗利益210円。
この場合
粗利益率=粗利益高÷販売価格ですから
210円÷1000円=21%となってしまいます。

このような方法で販売価格を決定していないと思いますが、参考までにお伝えしておきます。


2.製造業や現場工事業の販売価格決定の方法


さて、製造業の場合においては、価格決定は大変なことになってきます。
なぜならば、 原価計算をしなければ価格を決めることができないからです。

以前ですが、製造業を営んでいらっしゃる社長さんに
「どうやって原価計算していますか」とお尋ねしたことがあります。
「原価計算はやっていない、できない」と言うことでした。

ならば、「どのように価格を決めていますか」
「原材料原価を3倍とか、製品によっては4倍にして価格を決定している」
と言うお返事でした。

無理もないことかもしれません。
原価計算の専門書を読んでみても
とても中小・零細企業で実践できる代物ではありません。
複雑で、難しく、とても時間と手間が掛かるのですね。


製品ごとに製造原価を算出する場合でも、日によって
・生産ロット数が同じではありませんし
・ラインの投入人員が変更になったり
・ラインの中に正社員がいたり、派遣社員がいたり

な訳ですから、その度に毎日状況に応じて原価計算することなど確かに不可能です。

だからと言って、漠然と価格を決定することは絶対に好ましいとは言えません。
ですから、簡単で合理的な原価計算方法をそれぞれの企業で工夫する必要があります。

やはり何と言っても、原価計算は利益の源泉なのですから。


さて、製造業の販売価格は
一個当たり販売価格=一個当たり製造原価+一個当たり販売管理費+一個当たり予定利益
となります。

ところが販売管理費をどう取り込んだら良いのか?
これは、非常に難しい問題であると思います。

それどころか、製品当たりの製造原価だって簡単には見積できないですよね。


それでも、製品ごとの製造原価が分かれば
先程の商品を仕入れて販売する小売業のように
販売価格=製造原価÷(1−期待粗利益率)
で求めることができるような気がします。

しかし製造原価が分かっても
販売価格=製造原価÷(1−期待粗利益率)で
販売価格を求めるのは、実は間違っているのです。
その理由は、個々の製品で販売管理費割当額が違ってくるからなのです。



以前のページで説明した内容を再度繰り返すことになりますが
価格決定に至る過程を分かり易く説明して見たいと思います。

手順1:製造部門1人・1時間あたり加工単価(作業単価)を求める
@製造部門の実質総作業時間の算出
A年間加工費の計算
 年間加工費は当期の損益予算から
 年間加工費=当期製造原価−(原材料費+外注加工費)
B1人・1時間あたり加工単価(作業単価)は
 加工単価/人・時=年間加工費÷製造部門年間実質総作業時間

手順2:販売管理部門1人・1時間あたり割当単価を求める
@販売管理部門の年間実質総作業時間の算出
A販売管理費の集計(営業外損益を含める)
B販管費作業単価/人・時=年間販売管理費÷販管部門年間実質総作業時間
C販売管理費割当率を求める
 販売管理費割当率=販管部門年間実質総作業時間÷製造部門年間実質総作業時間
D販売管理部門1人・1時間あたり割当単価は
 割当単価/人・時=加工単価/人・時×販売管理費割当率

手順3:原価計算の各項目を計算する
@必要作業時間=製品完成までに必要な作業時間を集計する
A製品ロットあたりの加工高を求める
 製品ロットあたりの加工高=述べ必要作業時間×加工単価/人・時
B製品ロットあたりの販売管理費割当額を求める
 販売管理費割当額=述べ必要作業時間×割当単価/人・時

手順4:総原価を求める
総原価=加工高+販売管理費割当額+原材料費+外注加工費

手順5:製品一個当たり原価を求める
製品一個当たり原価=総原価÷生産数

手順6:価格を決定する
製品一個当たり価格=製品一個当たり原価+予定利益


以上のような手順で、中小・零細企業向けの
簡単で、合理的な原価計算が実行され、販売価格が求められます。


これを可能にするのが、簡単で合理的な原価計算プログラム【ここをクリック】です。

もちろん価格は、原価計算の結果が全てではないことを申し添えておきます。

 
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